2022.3.19

施主とは喪主と同じ意味?葬儀における施主と喪主の違いとは

施主と喪主の違いで悩む高齢女性

何か支払いが発生するような場合に、支払いをされる方、つまり費用面での負担を負う方のことを施主(せしゅ)と呼ぶ場合があります。
この施主という言葉は、主に建築に関する注文主に対して使用される言葉と認識している方も多くいらっしゃると思います。
例えば、マイホームを購入または建築する依頼主であったり、造園を依頼する人のことなどを、請け負った業者さんが「お施主さん」と呼ぶことがよくありますので、お耳にしたことがある方も多いと思います。

ご葬儀の世界でも同様に、葬儀代金を負担される方のことを施主と呼ぶこともあります。
一方で、葬儀の場では喪主(もしゅ)という言葉を聞く機会も多いと思います。

言葉の意味として、施主は「費用を払う方」であり、喪主は「葬儀一切を取り仕切る方」という意味になります。

では、葬儀という場面においてこの二つの言葉はどのように使い分けて行けばよいのでしょうか。

この記事では、実際のご葬儀シーンの中で混同してしまいやすい「喪主」と「施主」について、それぞれの言葉の意味や違いなどをご説明していきます。

昭和区の葬儀社なら、家族葬専門の葬儀場メモリアルホール川名

施主とは?本来の施主の意味を解説

施主とは、本来は僧侶などに支払う「お布施を出す主」という意味からきた言葉になります。
これは、ご葬儀に限らず初七日や49日、一周忌といった法要の時の御礼(お布施)を支払ったり、お寺への寄付(お布施)をする方のことを言います。

お布施をする方、つまり費用を出す方は、実質的にご葬儀や法要を取り仕切る立場の方であることがほとんどです。
そのため、費用を出す方という意味だけでなく、そうした葬儀や法要をメインで取り仕切る方を施主と呼ぶこともあるのです。

喪主とは?喪主の意味や役割を解説

喪主イメージ

喪主とは、葬儀の場において全てを取り仕切る役割を担う方を指す言葉になります。

喪主の役割を一言で言えば「ご葬儀全般を取り仕切る」ということになりますが、代表的な役割を挙げてみますと次のような内容になります。

・葬儀社の決定
・葬儀日程の決定
・葬儀形式の決定
・僧侶や葬儀社との打ち合わせ
・関係者への訃報連絡
・参列者へのご挨拶など対応
・遺族親族を代表してのあいさつ
・その他

上記以外にも、参列される親族・親戚のとりまとめや、食事の手配、香典の最終的な処理、さらには火葬場に同行される人の把握など、挙げていくときりがないくらい喪主の仕事はたくさんあります。

喪主を補佐する葬儀委員長

喪主の仕事はとても多く、また、その全てがいっぺんに降りかかってきますので、土地によっては喪主に代わって葬儀の「手配・采配」部分を担う葬儀委員長という役割の方をたてる場合もあります。

この葬儀委委員長という役職は、主に社葬や合同葬といった大型の葬儀で立てることが多いのですが、喪主が年齢的に若く、葬儀の流れや地域の風習やシキタリに精通していない場合、それを補助する役目で葬儀委員長を誰かに担っていただく場合もあります。

ただ、現在のように家族葬など小規模な葬儀が主流になっている今、葬儀委員長をたてることはほとんどありません。
しかし、スムーズな葬儀に葬儀を実施するために葬儀委委員長という肩書は別として、喪主をサポートしていただける方を決め、役割分担をしていくことがとても大切と言えるでしょう。

施主と喪主が異なるケースとは

ここまで、喪主と施主の意味や用途の違いについて解説してきましたが、現実の葬儀シーンでは、喪主と施主を別々の方が務められることはほとんどありません。
多くの場合、喪主が施主としても葬儀に関する費用一切を負担されるのが現実です。

では、実際に喪主を務められる方と、葬儀などの費用を負担される方が、それぞれ別々にいらっしゃるようなはあるのでしょうか?

喪主・施主それぞれを別々の方が務められるケースは、次にご紹介するような場合に起こり得ます。
・喪主が若い(経済的余裕がない)場合
・故人の配偶者に経済的余裕がある場合
・喪主が直系の血縁者でない場合

それぞれについて詳しく解説いたします。

喪主が若い(経済的余裕がない)場合

喪主が葬儀費用を出せるような年齢でない、または経済的な余裕がない場合、実際に費用を出す施主としては故人の配偶者、つまり喪主の父親または母親というケースが多くあります。

例えば、故人様の長男が20歳前後であった場合、一般的に葬儀費用を負担する能力はありませんが、成人していますし、遺族親族の代表者として「喪主を務めるべき」と判断された場合などがこれにあたります。

このほかにも、遺族に経済的な支払い能力がなく、福祉葬や民生葬と呼ばれる葬儀をとりおこなう場合も、喪主は遺族の代表者がつとめますが、施主は当該の市町村が担うという意味になります。

故人の配偶者に経済的余裕がある場合

喪主となるべき方がある程度の年齢に至っていたとしても、故人様や故人様の配偶者の方がきちんと葬儀費用をご準備されているような場合も多いと思います。
近年ではこうしたケースが一番多いと言えるかもしれません。

このような場合、喪主は長男が務めるけど、葬儀費用を出す施主は故人の配偶者ということになり、喪主と施主が異なるケースとなります。

喪主が直系の血縁者でない場合

稀なケースではありますが、故人様に女性のお子様しかおらず、しかも嫁がれているといった場合、そのお子様の旦那様が喪主を務めるケースがあります。

こうした場合は、喪主は娘さんの旦那様が務めますが、葬儀費用は故人様の配偶者の方が支払われることが多いでしょう。

施主とは喪主と同じ意味?についてのまとめ

施主とはどんな意味なのか、そして喪主とはどのように違うのかについて解説してきました。
簡単にまとめますと次のようになります。

葬儀における施主とは、葬儀費用や僧侶など宗教者への礼金等を支払う人のこと。
葬儀における喪主とは、葬儀に関する全てを取り仕切る人のこと。

似たような言葉の施主と喪主ではありますが、本来は明確に違う意味の言葉であるということをご理解いただけと思います。

お急ぎの方 24時間365日対応
お急ぎの方 24時間365日対応
資料請求はこちら 入会はこちら
お急ぎの方 24時間365日対応
電話をかける ご相談だけでもかまいません 資料請求 1分で簡単入力