2022.8.11

キリスト教の通夜から葬儀の流れ。カトリックとプロテスタント。

キリスト教の葬儀の流れ

日本では仏教式の葬儀が全体の8割を占めますが、キリスト教の信者が亡くなったときは、どのように通夜や葬儀が営まれるのでしょうか。
同じキリスト教であっても、宗派によって微妙に内容が異なるのが特徴です。
この記事では、代表的なカトリックとプロテスタントの流れについて解説していきます。

まずはカトリック式の通夜から葬儀の流れをチェックしましょう。


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カトリックとは

カトリックはキリスト教の宗派の一つとして知られ、ローマ教皇を最高位として世界に十億人もの信者がいるといわれています。儀式を執り行う司祭を「神父」と呼び、神父は生涯独身を貫くことが特徴です。カトリックの葬儀では、死は永遠の命を授かる儀式だと考えられています。信者は死の間際に生前の罪を悔い改め、神様のもとへ旅立つのです。

そのため、通夜や葬儀で信者同士が「ご冥福をお祈りします」というお悔やみの言葉を述べることはありません。自分がキリスト教信者ではなかったとしても、信者の家族に声をかけるときは「安らかな眠りをお祈りします」というように挨拶すると気持ちが伝わります。

カトリックの通夜から葬儀の流れ

家族の危篤の知らせを受けたら所属している教会に連絡をします。
神父は危篤を迎えた信徒の額に病が癒されることを祈願して聖油を塗り、祈りを捧げてくれるでしょう。
納棺時は家族が立ち会い、聖書を朗読したり棺の中に入った故人の周囲に白い花を入れたりします。

通夜は「通夜の祈り」や「通夜の集い」という名称で呼ばれます。
通夜では神父による聖書朗読が行われ、聖歌を歌い、献花をして大切な人とお別れをします。
通夜の後、仏教でいうところの通夜振る舞いのような席が設けられることもありますが、アルコール類は出さないことが一般的です。

通夜の翌日は葬儀や告別式です。

カトリックの場合、葬儀のミサと告別式をそれぞれ独立して行い、葬儀では聖書朗読・聖歌合唱・説教などが行われた後、信者にパンとぶどうを与える聖体拝領をします。
葬儀が終わった後は、故人と親しかった人を招いて告別式が開催され、聖書朗読・聖歌斉唱・弔電の紹介・献花などをし、最後に遺族が挨拶をして終了です。

カトリックの葬儀での服装や持ち物

キリスト教でのお香典

キリスト教式の葬儀や告別式に初めて参列する場合、服装に迷ってしまいがちですが、一般的な葬儀と同じ準喪服を着用します。
カトリックの信者は黒い帽子や白いベールなどを身に付けることがありますが、信者以外は着用しません。

仏教とは違い、数珠は使用しないため持参しないようにしましょう。

また、カトリック教会での葬儀では香典ではなく「御花料」あるいは「御ミサ料」を持参します。
白い無地の袋や、ユリの花などが印刷されたキリスト教用の袋などを使うことがマナーですが、ない場合は「御霊前」と書かれた不祝儀袋に御花料を入れて持って行っても間違いではありません。
御花料の相場は仏教の場合とほぼ同じで、近い身内の場合は1~3万円前後、故人の友人や知人の場合は5千~1万円前後です。

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カトリックの葬儀についてまとめ

カトリックでは司祭を神父と呼び、信者になるときは洗礼や聖体拝領をすることが特徴です。

信者が亡くなると仏教の通夜にあたる通夜の祈りをし、翌日には葬儀のミサや告別式をします。
葬儀のミサでは聖書朗読・聖歌斉唱などが行われ、信者を中心に聖体拝領をします。

一つの式として葬儀と告別式を行わず、それぞれ分かれていることがポイントです。
告別式では、仏教式の告別式と同様に、弔電の紹介や遺族の挨拶などもあります。

カトリックでは人の死を「罪を悔い改め、神様のもとへ旅立つ儀式」と考え、葬儀でひたすら嘆き悲しむことはしませんが、家族が亡くなって悲しい家族の気持ちを気遣うことは必要です。

参列の際は準喪服を身に着け、御花料を持参しましょう。

プロテスタントとは

次に、プロテスタントの葬儀について解説していきます。

仏教と同じようにキリスト教にもいくつかの宗派があり、信仰において重視する部分が違うことが特徴です。
プロテスタントはマルティン・ルターの宗教改革をきっかけに、ローマ・カトリック教会から分離した宗派のことを指します。
偶像崇拝を行わず、聖書に基づく信仰に重きを置いているところがカトリックとの違いです。
教えを伝える司祭を「牧師」と呼び、牧師はほかの信者同様に家族を持てます。

ほかにも、「ミサ」を「礼拝」と呼び、「聖歌」を「讃美歌」と呼ぶ点もカトリックとの違いです。
プロテスタントは個人の信仰を大切にし、聖書の解釈を個人の良心にゆだねています。

葬儀・告別式では故人が愛唱していた讃美歌や聖書朗読を使用するケースが多いようです。

プロテスタントの通夜から葬儀の流れ

プロテスタントを信仰している家族が危篤を迎えたら、所属する教会に連絡しましょう。

牧師は故人の意識があるうちに聖餐式をし、安らかに天に召されるように祈ります。
納棺の際は牧師が祈りをささげてくれますので、家族は棺の隙間を生花で埋め、故人にお気に入りの服を着せて棺に納めましょう。

通夜は「前夜式」と呼ばれており、教会で行われることが一般的です。前夜式では、牧師による聖書朗読や祈祷が行われ、参列者は讃美歌を歌います。

プロテスタントでは信者が亡くなると神のもとへ召されると考えるため、故人の冥福を祈るのではなく神への感謝をささげると共に、家族を慰めるために祈ることがポイントです。

葬儀と告別式は分かれておらず、祈りや黙とうをした後、讃美歌を斉唱します。弔辞や弔電が紹介され、参列者が献花をした後、喪主の挨拶で終了です。

プロテスタントの葬儀での服装や持ち物

プロテスタントの葬儀であっても、仏教式の葬儀同様に準喪服を着用して臨みます。
プロテスタントならではの服装マナーはなく、一般的な仏教式の葬儀と変わりませんが、数珠は必要ないため持って行きません。
派手なメイクや不必要なアクセサリーなどをせず、パールの一連ネックレスや結婚指輪以外のアクセサリーはつけないようにしましょう。

香典は「御花料」として包みます。
ユリの花や十字架が描かれたキリスト教式の封筒か、白黒の水引がついた不祝儀袋に包めば問題ありません。不祝儀袋がなければ、白い無地の封筒に御花料と書いてもよいでしょう。

また、キリスト教の信者ではない人が参列する場合、讃美歌を一緒に歌ってよいものか悩むことが多いですが、歌えそうであれば一緒に歌って構いませんし、分からなければ歌わず静かに聞いていればよいとされています。

プロテスタントの葬儀についてのまとめ

プロテスタントはカトリックと共にキリスト教を代表する宗派の一つですが、両者は考え方に違いがあります。
カトリックが伝統や儀式を重んじることに対し、プロテスタントは聖書に基づいた信仰を大切にしている点が大きな違いです。
聖書の教えを伝導する人は牧師と呼ばれます。危篤の知らせを受けたら、故人が所属していた教会に連絡しましょう。
プロテスタントの教会はたとえ教会に所属していなかったとしても、故人がプロテスタントを信仰していたのであれば柔軟に対応してくれることが多いです。
葬儀・告別式は別々に行わず、一つの流れの中で営まれます。葬儀・告別式では牧師による聖書朗読や祈祷が行われ、神への感謝や家族の慰めを目的として祈りをささげることがポイントです。

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