コラム・お知らせ
2021.11.26
霊安室とは遺体を安置する場所?役割と意味を詳しく解説します
霊安室という言葉は、テレビのドラマなどで耳にする機会もあると思いますが、一般的にはあまりご縁のない場所だと思います。
また、もしかしたら霊安室という単語を知っている方は、これまでに葬儀に関わった経験があるのではないでしょうか。
霊安室とは、一般的には遺体を安置する部屋になります。
しかし、一言で霊安室と言っても設置してある施設によってその役割は少しずつ異なりますので、この記事ではそれぞれ分かりやすく解説していきたいと思います。
ちなみに、名古屋市昭和区の葬儀場メモリアルホール川名には、ご遺体を安置する安置室が完備されておりますが、名称は霊安室ではなく「安置室」と呼んでいます。
霊安室っていうと、少し冷たい感じがしてしまうかな?と思いまして、そのように決めさせていただいています。
この記事で分かること
霊安室は遺体を安置する部屋
霊安室の役割は施設によって多少異なる
昭和区で葬儀をご希望の方はメモリアルホール川名にご依頼ください。
目次
霊安室は遺体置き場なの?霊安室の役割とは?
霊安室は別名「遺体安置所」「安置室」と呼ばれます。
その役割としては、お亡くなりになった方の遺体を一次的に保管することです。
病院・警察・葬儀場・火葬場といった場所にそれぞれ用意されていますが、霊安室は場所
によって利用可能な時間や用途が違います。
それぞれ詳しく解説していきたいと思います。
霊安室は遺体を安置する部屋?①病院
病院では、葬儀社が遺体を搬送するまでの間待機する一時的な施設として、霊安室を備えています。
前述した通り、「一時的な待機」のための部屋ですから、葬儀までの期間安置することはできません。
一般的には、病室でお亡くなりになると1階や地下にある霊安室に移動されます。
比較的新しい大型の病院だと、霊安室は地下にあることが多いようです。
ご遺体を霊安室に移動する理由は、その他の患者さんもいらっしゃる病室に長い時間置いておくことは出来ないからです。
しかし、小規模な病院では専用の霊安室を備えていない所もあり、そのまま病室に安置しておく場合もありますし、夜間であれば処置室などで代用する場合もあります。
いずれにしても、病院の霊安室は遺体を「一時的に」安置するための部屋ということです。
霊安室は遺体を安置する部屋?②警察
日本では人は8割程度が病院で亡くなります。
しかし、事件・事故などで亡くなられた方は、警察に移送されて、警察の霊安室に遺体を安置される場合があります。
大都市の大きな警察署では、専用の遺体安置用霊安室がある所もありますが、地方の小さな警察署の場合、専用の部屋ではなく、屋外の倉庫のような場所が霊安室となっている所もあります。
中には、完全に倉庫で専用の台などもなく、床(コンクリート)の上にゴザのような物を敷いて、その上に安置されているケースもあります。
霊安室は遺体を安置する部屋?③葬儀場
ほとんどの葬儀場には、遺体安置用の霊安室が用意されています。
名称は葬儀場や葬儀社によって異なりますが、「安置室」「霊安室」「お別れ室」などの名称を付けている所が多いでしょう。
葬儀場の霊安室の役割は、葬儀の依頼を受けた方を病院などから搬送し、通夜までの間、過ごしていただくための部屋としての役割です。
霊安室は遺体を安置する部屋?④火葬場
画像は火葬場のイメージです。
全ての火葬場にある訳ではありませんが、霊安室を備えている火葬場もあります。
都市部の大型の火葬場で、その火葬場に葬儀ができる式場が併設させているような所は、霊安室があり遺体を安置することが出来るようになっています。
中には、遺体用の冷蔵庫がある霊安室もあります。
これは、火葬までの期間が長期間(数日以上)かかる場合に使用されます。
都市部では火葬場が混みあって、火葬ができるまでに数日から1週間近くかかる場合もあります。
また、身元不明のご遺体がDNA判定が出るまでの期間や、家族が見つかるまでの期間、そうした冷蔵庫に安置されている場合もあります。
こうしたケースですと、長いと1ヶ月~数カ月もの間、遺体用冷蔵庫に安置されている場合もあります。
なお、近年ではそうした、身寄りのない方の火葬だけ、警察案件、といった需要も増えていることから、一般の葬儀社でも遺体用冷蔵庫を備えている業者が増えてきています。
遺体を安置する霊安室はなぜ必要?
日本では特定の伝染病などを除き、24時間以内の火葬は法律により禁止されています。
これは存命だった方を火葬してしまった過去から制定された法律と言われています。
そのため、少なくとも1日間は遺体をどこかに保管しておく必要があります。
そのための施設が霊安室です。
また、前述したように、通夜や葬儀、火葬までに日にちがかかる場合は、それまでの間待機するための部屋としても使用されます。
霊安室の費用は?
霊安室の費用は、利用する施設や葬儀会社によってことなります。
葬儀社では、通夜・葬儀をその葬儀社で受注できるのであれば、1日~2日程度の霊安室使用料はプラン料金に含まれている場合もありますので、次にご紹介する料金は、あくまで霊安室を単独で使用した場合の料金だと思ってください。
霊安室の遺体安置費用相場①病院・警察
病院や警察の霊安室の利用については基本的に無料です。
そのため、金銭面の考慮をする必要はありません。
ただし、病院は亡くなるとなるべく早く搬送してもらうように言われます。そのため、病院の霊安室はよほどの事情がない限り、数時間程度しか使用できないことが一般的です。
警察については、身寄りがない、検死待ち、検死結果待ち、DNA鑑定待ち、などの事情があり、かつ、警察署に遺体用冷蔵庫が完備されている場合に限り、ある程度長期間霊安室を使用する場合があります。
しかし、一般的には家族がいるような場合であれば、長くて1日、普通は数時間から半日程度しかそこに安置されることはありません。
霊安室の遺体安置費用相場②葬儀場・火葬場
葬儀場や火葬場の霊安室は、遺体をある程度長時間安置することを前提とした施設であるため、しっかりと料金が設定されていることが普通です。
葬儀場の霊安室は基本的に民間の葬儀社が所有している葬儀会館・葬儀場の中に専用の部屋として設けられています。
葬儀プランに含まれているケースが多いのですが、霊安室だけを利用した場合の料金としては次の通りです。
霊安室使用料:1日10,000円~20,000円
ドライアイス:1日5,000円~12,000円
上記の両方が必要となります。
火葬場の霊安室は、民営の火葬場と公営の火葬場とで大きく異なります。
また、多くの公営火葬場はそれぞれの自治体に寄って運営されていますので、その自治体に在住している方は使用料が安く、そうでない方は使用料が高い場合が多いようです。
火葬場の霊安室使用料は、一日500円~数千円程度の所が多いようです。
ただし、霊安室と言っても遺体用冷蔵庫に安置して、遺族は一緒に過ごせないことが一般的です。
霊安室とは遺体を安置する場所?についてのまとめ
今回の記事では、霊安室ついて、施設ごとの役割や意味、費用なども解説いたしました。
簡単にまとめますと次の通りです。
霊安室を備えている施設は、主に病院・警察・葬儀場・火葬場。
病院や警察の霊安室は、基本的に一時的に遺体を安置するための部屋である。
葬儀場や火葬場の霊安室は、通夜や葬儀、火葬までの間を待機する目的で使用されるため、ある程度長期間になる場合もある。
病院・警察の霊安室に遺体を安置するのに料金はかからない。
葬儀場や火葬場の霊安室に遺体を安置するには、それぞれ決まった料金がある。
霊安室は普段から利用する施設ではありませんが、もしもの時の知識としてお役立ていただければ幸いです。