コラム・お知らせ
2021.8.25
喪主の役割とは。葬儀が近い方必見!分かりやすい言葉でご説明します。
皆さんは葬儀についてどれくらいご存知でしょうか。
葬儀に参列する経験は、ある程度の年齢になるとそれなりに出てくるものですが、最近は家族葬が大変増え、葬儀に参列する機会も以前と比べると激減しています。
いずれにしても、「参列」だけであれば、人生の中で多くの方が複数回はご経験されると思いますが、喪主や遺族といった「主催者」として葬儀に携わることは、多くても3回程度。
二男さんや娘さんの場合、まったく経験することがない方も珍しくはありません。
ここでは、そんな葬儀において「喪主」や「遺族」いわゆる主催者側となった時に、よくある疑問にお答えしていきます。
昭和区で葬儀をご検討の方はメモリアルホール川名にお任せください。
目次
喪主の役割とは。葬儀の際、誰が喪主をやれば良いの?
お葬式が発生したとき、色々と決めていかなければいけないことがたくさんありますが、そのうちの一つが「喪主」を決める事ではないでしょうか。
最近は家族葬が非常に増えましたが、通常は家族葬であっても喪主は必要です。
では、喪主はどうやって選ばれるのでしょうか?
この答は、喪主の役割を知ることでご理解いただけると思います。
まずは一般的に喪主を務めるケースが多い順にご紹介していきます。
ご家族のどなたが亡くなったかで様々なケースが出てしまいますので、ここでは下図の家族構成であることを前提にご紹介していきます。
このケースでは、通常は長男が喪主を務めます。
もし、長男がまだ成人していない場合だと母(故人の配偶者)が務める場合もあります。
また、長男が何らかの事由(障害がある、勘当状態である、海外にいてすぐに帰れない、など)で喪主を務める事ができない場合も、母が務めることが多いでしょう。
いずれにしても、分かりやすく言えば「その家を継いでいく人・代表となる人」が喪主を務めると考えれば良いということです。
喪主の役割とは。そもそも葬儀で喪主は何をするの?
葬儀における喪主の役目とはなんでしょう。
本来は、「喪主は葬儀における代表者」であり、葬儀を取り仕切ることや、葬儀費用を負担することとは同一ではありませんでした。
現在はほとんど見られない形式ですが、葬儀の色々細かなことを取り仕切る「葬儀委員長」という人を立てる地域や習慣もありましたし、喪主は長男にさせるが施主(お金を出す人)は故人の財産から(つまり実質的には母)という場合も多くあります。
いずれにしても、この喪主という役割は、法律的に何か決まったものがあるわけではなく、どちらかと言えば古くから続いてきた“習慣(しきたり)”で決定されることが多いと思います。
ところが、時代の移り変わりとともに、それら喪主以外の役目はほとんど姿を消し、現在のほとんどの葬儀では「喪主」のみしか役割は残されていないのが実情です。
では、現代における喪主の役割とは何になるのでしょうか?
喪主の役割とは大きく分けて下記の3つが考えられます。
- ①世間に代替わりを知らせる
- ②葬儀における様々な決定事を決定する
- ③弔問・会葬者に挨拶をする
それぞれ少し掘り下げてご説明していきます。
喪主の役割その①世間に代替わりを知らせる
葬儀における喪主の最大の役割と言っても過言ではないと思われるのが、この世代交代の周知になります。
葬儀は故人を送り出す儀式ではありますが、他方で「残された家族も、今後も同様のお付き合いをお願い致します」という意思をお伝えする場でもあります。
葬儀に参列する方に対し、次の当主を知って頂き、今まで故人とともに培ってきた親戚付き合いや、ご近所・ご友人付き合いに対して感謝の意を伝えると共に、安心して今後もお付き合いを頂けるように
「立派な跡継ぎがいる」
「この家は今後も大丈夫」
と皆様に認知していただく役目です。
その意味でも、やはり葬儀の喪主は「跡継ぎ」が務めるのが望ましいことがお分かりいただけると思います。
喪主の役割その②葬儀における様々な事柄を決定する
葬儀には、短時間で様々な事を決定していかなければいけない事が大変多くあります。
葬儀日時の決定、葬儀形式(仏式や無宗教形式など)の決定、葬儀規模(一般葬や家族葬といった規模)の決定などは、ご不幸が発生して病院などからの搬送が終わった直後に決めていかなければいけません。
仏式の葬儀であれば、葬儀に来て頂くお坊さんの人数や戒名のグレードなどもお坊さんと相談して決定するのは喪主の役目です。
お坊さんのいない無宗教のお葬式であれば、お坊さんに関係する悩みは一切不要ですが、全国平均で47.3万円※ともいわれるお布施の負担は大変なものです。
もちろん、この金額はあくまで『平均』ですから、地域や宗派によっては100万円を超える事も珍しいことではありません。
そしてお坊さんの人数や戒名について、それを「どうしましょう?」と問われても意味が分かって即答できる喪主さんはほとんどいらっしゃらないでしょう。
しかし、それらを瞬時に判断して決めていかなければいけないのが【喪主の役目】でもあるのです。
その他にもお坊さんに対する決定事だけでなく、喪主が判断して決定していかなくてはいけないことは、非常に多くあります。
代表的なもので言えば、葬儀プランの決定、それに関係する様々なオプションの決定、皆様から頂戴した供花や供物の札順の決定、親族の席順の決定、食事のグレードや数量の決定、共車の手配、等々。
あくまで代表的なものだけですので、細かな事柄はもっとたくさんあります。
※一般社団法人日本消費者協会「葬儀についてのアンケート調査」報告書2017(平成29)年1月
喪主の役割その③弔問・会葬者に挨拶をする
喪主としての役割として大変重要なものの一つが、この「挨拶」になります。
「①世間に代替わりを知らせる」にも通ずることですが、この挨拶がしっかりできる事が、参列の皆様に安心感を与え、遺族の中心となり葬儀を支えていく大きな役割となります。
この挨拶は、通夜や葬儀における式の締め括りの挨拶は勿論のこと、そうでない時間においても駆けつけて頂いた参列の方々に対して随時行っていく事が必要です。
時には葬儀の受付付近で、時には控室の中で、そして場合によっては自宅にいるタイミングでご近所の方がご弔問にきていただく事もあるでしょう。
そうした場面で、適切かつ堂々とご挨拶をすることができることが非常に重要になってきます。
喪主なしの葬儀はできるの?
ここまでで、喪主の重要性はご理解頂けたと思います。
その上で、「喪主なしの葬儀はできるのか」にお答えしていきます。
ずばり答えは「可能」です。ただし、想定されるケースとしては次の様なケースに限定されるでしょう。
喪主なしの葬儀ができるケース①直葬
直葬とは、基本的に葬儀と呼べる儀式を一切省略し、火葬を行うために必要最低限の事しかしない、必要最低限の物品しか使用しないといったものになります。
親戚や参列の方が集まる場所も時間も用意しないため、このケースでは喪主という役割を必要としません。
喪主なしの葬儀ができるケース②本当に(直系の)家族しかいない家族葬
一般の参列者はもとより、「親戚」と言われるような方もいらっしゃらない、本当にご家族だけの家族葬の場合は、喪主を立てなくてもそれほど問題になることはないでしょう。
ただし、「喪主」と呼ぶことがないだけで、実質的に喪主が果たすべき様々な決定事項についての決定をしていく人は必要です。
ご家族以外の方が誰もいなければ対外的に「喪主」と呼称する人がいる必要はないので、「喪主はいない」という状態にすることが可能です。
とはいえ、葬儀社の方とお話をしていく中でも、葬儀社のスタッフは決定権を持った人を「喪主さん」と呼ぶことに慣れています。
ですから、喪主がいないという事は、少しギクシャクすることがあるかもしれませんね。
喪主という立場は、あくまで「家族以外の誰か」から見た時に、葬儀における意思決定権のある人は誰か?という事を分かりやすくする役目もあります。一般的なイベントで言えば「実行委員長」みたいな感じでしょうか。
そうした人(喪主)がいることが、対外的に便利な葬儀の場合は「喪主」が必要になりますし、そうでない場合は必ずしも「喪主」を立てなければいけない訳ではありません。
喪主の役割について。家族葬のときの喪主は?
家族葬の時、喪主はどんな感じなのでしょうか?
それは、「通常の葬儀と全く変わらない」が答えになります。
家族葬であっても、一般葬であっても、もしかしたら社葬や合同葬といった大型の葬儀であっても、基本的に喪主の役割はあまり変わりません。
もちろん、社葬合同葬といった大型の葬儀の場合、喪主だけでは色々と段取りを進めていくことが困難である場合が多く、それこそ「葬儀委員長」や「実行委員長」といった役割を立てるケースが多くなります。
いずれにしても、家族葬であっても葬儀における喪主の役割は、通常の葬儀のそれと何ら変わりないと言えるでしょう。
ここで喪主が必要となる挨拶の事例をいくつかご紹介しておきます。これは、一般葬の時であってもあまり変わることがないので、同様に参考にして頂ければと思います。
喪主挨拶(例1)葬儀式後
ご参列の皆様、本日は大変ご多用の中、亡き○○の葬儀にご参列を頂きまして誠にありがとうございます。
〇〇は昨年〇月の健康診断で病が発覚し、懸命に病魔と闘って参りました。
しかし、薬石効なく一昨日〇月〇日、〇〇時○○分、帰らぬ人となってしまいました。
○○は本当に多くの方に支えられ、趣味の釣りや将棋仲間にも恵まれて、本当に充実した人生だったと思います。
○○と生前親しくお付き合い頂きました皆様には、この場をお借りし、○○に代わりまして厚く御礼申し上げます。
また、残りました私達遺族に対しましても、故人同様のご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。
本日は大変ご多用の中のご参列、誠にありがとうございました。
喪主挨拶(例2)式以外の時間
本日はご多用の中、○○のためにありがとうございます。どうぞご焼香をお願いします。
喪主挨拶(例3)式以外の時間
ご参列ありがとうございます。また、丁寧なご弔意をたまわり故人も喜んでいると存じます。
喪主の役割について。一般葬のときの喪主は?
次に、一般葬の時の喪主は家族葬と違うことが在り得るのでしょうか?
答えは、家族葬の時の喪主と同様に、「変わらない」と考えておいて良いでしょう。
ただし、家族葬の時とは違って「一般の方にご挨拶」をする機会は各段に増えると思われます。
家族葬だから絶対に一般の方(家族・親戚ではない方)の参列がないとは限らないので、家族葬の場合であってもその機会はあると思いますが、やはり一般葬の場合は、参列の方へのご挨拶機会は大きく増えるでしょう。
その意味では、喪主に限った話ではありませんが、
「挨拶ばかりでドタバタして、ゆっくりお別れが出来なかった」
というお声をいただくのも一般葬ではよくあることです。
喪主の役割とは、についてのまとめ
いかがでしたでしょうか。
喪主とは、葬儀において非常に重要な役割があることがご理解頂けたと思います。
しかし、どなたにおいても葬儀は慣れているものではなく、ましてや「喪主」を務める機会など、そうそうあるものではありません。
慣れないことや良く分からないことの連続であるのが葬儀です。
そのような葬儀において、後悔なく、ゆっくりと最後のお別れをしっかりしていただくためには、事前の相談が欠かせません。
ぜひ、メモリアルホール川名の事前相談にお越しください。
ご葬儀の進め方や喪主の決め方といったご相談や、お見積りなども承ります。
お電話だけでもご相談は可能です。
どうぞお気軽にお問合せください。